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~2ーB教室/2時間後~
「うぅ~…………………ようやく終わったし~」
これで今日の日程は終わりで、後は………………
「これで、掃除やって終わりだな!あ、そうそう、今日は部活やるからな?」
「え!?今日から再開なの!?」
僕は、“へる部”という部活動に所属している。
和也を部長として、僕と、愛花と、あと2
名の、計5人で活動している。
僕たちの代で初めて作った、ボランティアをする部活で、和也曰く、「困っている人を助けるヘルプと、部活の“部”を無理やり掛けた」らしい。
“間違ってもhell部じゃないから!!”らしい。
「あぁ、昨日部室見てみたらすごかったぞ?書類の山がぎっちりだったわ」
一応、僕たちの部室は用意されていて、部屋の前にある箱から、“ヘルパーペーパー”と呼ばれる、用紙に用件を書いて、適当に部室の部長の机の上に置いておいてもらい、僕達がそれを解決するという形をとっている。
だが、そんなまどろっこしいことをする人はあまりおらず、直で言いに来る人が大半だ。
そして、この部活が意外と依頼が殺到する。なんでも、生徒会の執行部よりも仕事をしているとかなんとか………………。
「おーい、聞いてたか?」
「んあ?ごめん!もう一回お願いしていい?」
「だから、今日は書類整理だけになりそうだから、覚悟しとけよ?って言ったんだよ」
「あ、うん、分かったよ、覚悟しておく」
「あ、そうそう、それから、まだ愛花は忙しいらしいから、今日はパスだってさ」
そうか………………今日は愛花はいないのか………………
「まぁ、早く書類を片付けないと、時間的に学校から追い出されるから、早く片付けに行こうぜ?」
「ん、そうだね」
僕達は、掃除を終わらせ、部室へ向かった。
~へる部/部室~
【ガラガラガラガラ!】
「あら?ごきげんよう」
中には、金髪のツインロールをした、いかにもお嬢様な人が居た。
彼女の名前は、天龍 麗華(てんりゅう れいか)。
この部活の一員である。
彼女は、この国の産業全てを支えるほど大きい、天龍財閥の長女である。
そんな大それた彼女がなぜこんなちんけな部活にいるのか………………それは、きっと和也を好きになったからだと思う。
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