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すぐやるものと、あとに回すものと区別した物は、さらに細かく、探索系、仲裁系、労働系、助っ人系、特殊系の5つに分けられる。
例えば、さっきの愛川さんからの依頼だったら、探索系に分けられる。
そんな作業を2時間ほど淡々とこなす。
「なぁ、そろそろ疲れないか?」
「ん………………休憩………………」
そうして、僕達は二人でお茶を飲むことにした。
和也たちは、さっき顔を出して緊急の依頼が入った事を告げてどこかへ行ってしまった。
「ふぅ………………いや~、だいぶ片付いたね!」
「ん………………」
お茶のおかげか、言葉は少ないはずなのに、この辺だけポワポワした空気が流れている。
【コンコンコンコン】
そこへ、何回かノックする音が聞こえた。
「はーい?どちら様で?」
【ガチャ………………】
扉を開けると、愛川さんが居た。
「うん?ようこそ、“へる部”へ」
「あ、え?キミはここの部活だったんだ!えっと、その、依頼見てくれた?」
「え?あ、ああ、うん、見たよ?」
「結果は!?」
「ごめん!まだ見ただけで解決してないんだ」
「え?あ、そっか、こっちこそゴメンね?情報足りなかったら、現場に落ちてた眼鏡持ってきたの!これ何か役に立たないかな?」
そう言って渡されたのは、僕の眼鏡だった。
『アヒャヒャヒャヒャヒャ!ウッ!…………ゲホッゲホッ!……………………あ~死ぬかと思った。まさかこんな形で返ってくるなんてなぁ!』
『うるさいな!あのとき君が出てこなければこんな面倒ごとには………………』
『ならなかったのか?』
『う………………なってたかも…………』
『だろ?もう言っちまえよ!“僕が君を助けた王子様さ“ってな!』
『いいや、もう“君”の事を知ってる人はこれ以上増えなくていいんだ』
『そっか………………でもこの状況どうする?』
「ん、分かった!じゃあ、ちょっと探してみるね!」
僕は、とりあえず眼鏡を貸してもらい、愛川さんを帰すことにした。
「うん、じゃあ、お願いね?」
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