学園でのひととき

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カーンカーンカーン―― 授業終了の鐘が響き渡り、クラスの雰囲気がどっと弛んだ。 「では、次の章は課題とする。 忘れたら罰則だぞ」 教卓の資料をまとめ、さっさと去る古代史の教師の背にブーイングが降る。 「うっせーぞ! さっさと座れ、ガキども!」 入れ替わりでここ、3Aクラスに入ってきた担任が、ボサボサ頭をかきながら入ってきた。 だらり、とクラスを見渡した担任は、ふと首を傾げた。 「あ? 連絡事項、あった気がしたが……。 忘れたわ。 せっかく終礼のためだけに、ここまで歩いたんだが……。 まあ、いいだろ、多分」 「ガーデ先生……」 いつものセリフだが、とりあえず委員長が突っ込む。
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