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2024年の私―25歳OL・菜々花―
『私、何のために働いてるんだろ…分からないよ』
時刻は夜の9時を回っており、辺りはすっかり闇に包まれた帰路の中、OLの菜々花は俯きながら足取り重くそう呟いた。
社会人3年目 。世間一般的には一流企業と言われる企業に就職したものの、慣れない業務に加え、やりがいを見いだせないでいた。給料は満足な金額であったが、毎日残業の日々に家と会社の往復の生活。給料が良ければ仕事の楽しさややりがいが無くても良いと最初はそう思っていたが、社会人生活を過ごして行く過程で考えは変わっていった。
小さな我慢が蓄積されて無意識に涙が出たり、あんなに好きだった空の美しさに気付けなくなる程菜々花は精神を追い詰められて行く。
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