第1章 驚愕と絶望

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そう。狙いはカップル。 案の定この公園にはカップルしか寄せ付けない。 連中には大層人気らしいが、一人では近寄り難い場所でもあった。 と、 それであっても子連れや家族で楽しんでいる輩もいるのだが。 「……ちっ」 そんな清々しい朝の公園に一人で来ていた女性が 1つの大きな木に寄りかかり腕を胸の前で組んで眉をひそめている。 彼女は今回 別件でこの森林公園に来ている訳だが、どうも待たされている様で苛立っていた。 決して"デートの待ち合わせ"なんかではない。
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