第1章 驚愕と絶望

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大尉になってからというと、指示、指令の役が増え、掃討などの任務はめっきり減ってしまっていた。 そのため、「この任務は私一人でやらせてください。見ているだけでは腕が錆びますので。」と嫌味ったらしく頼んできた。 そうでもしなければ掃討の任務など回ってこないだろうと思っていた。 そんな我が儘を呑んでくれた指令には感謝すべきだろう。 だが まさか張り込む必要があったとは盲点だった。 決して張り込みが初めて。という訳ではないので特に問題はないのだが。 大尉のいる その場所からは噴水のある広場をよく見渡せる場所にあり、周りからはあまり見つかりにくく、ここの張り込みでは特等席となっていた。 この木に寄り掛かるのも何度目だろうか。
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