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こうして張り込んでから
かれこれ2何時間は待っているだろう。
だが対象は一向に姿を表す気配はない。
「いかれたか……?」
大尉は眉間にシワをよせ、それを耳許に戻すと
なんの躊躇もなく レーダーの示す位置まで歩いていった。
革靴が石畳の地面を叩く。
やがて大尉は噴水の辺りまで来て 立ち止まった。
やはりそこには何もなく
変わった様子は見られなかった。
「拍子抜けだな」
そう吐き捨て 噴水を囲む大理石の縁石に腰を掛ける。
腰に下げてある軍支給の一風変わった形状の軍刀が大理石に当たって固い音を立てた。
すると次の瞬間
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