第1章 驚愕と絶望

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声の質が驚くほど一致する巨漢の持ち主だ。 「任務 ですか?」 ロイスの方を一瞥し、 豪快に笑う中佐に問いかけた。 ロイスは頭を掻いたり 腕を組んだり 拳を握って開いてを繰り返したりと落ち着きがない。 豪快に笑い続ける中佐はスルトの言葉に気付き、またも豪快に笑う。 「おお すまんすまん。 任務なんだがなあ これがまた厄介なもんで」 面倒事は好きじゃないが上官からの命は従わざるを得ない。 「軍の情報司令部がケルン街でバカでかいマナを捉えてなあ」 ケルン街。 ここ レスクラトスを一直線に北へ向かえば30分もかからない場所にある。 大勢の人で賑わうショッピングモールが建ち並び 若者に人気の街。
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