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「はあ… はあ…!」
360度、緑に囲まれた森の中をケースを担いだ黒髪の少年が全力疾走していた。
ちらほらと木漏れ日差す新緑は端から見れば神秘的だ。
しかし少年にとってそんなことはどうでもよかった。
「チクショウ!
さすがに化け物に敵うとは思えないぞ!」
落ち着いて見れば心が癒されそうな森の中も
後ろから追いかけてくる奇声をあげる
その化け物のせいでいっそ不気味に感じられた。
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