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「あれで親父は救われたの…か…? …って
やっぱり夢だ」
まだうまく働かない頭を左右に振り
当然だと、思い返す。
「ずいぶんと意味深な夢だったな…
まあいいや、仕事だ」
面倒だと判断し、考えることを放棄して
リビングへと歩きだす。
「おはよう、親父」
リビングのテーブルの横の棚に飾ってある写真へと声をかけた。
写っているのはまだ幼い紅と
今の紅がもう少し大人びた雰囲気をもつ男性で
整った顔立ちに切れ長の目をしている顔は、近寄り難さを醸し出している。
しかし、幼い紅に笑いかけているその姿はとても幸せそうに見える。
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