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「………あ…」
目を上げて1つ息をついた。
視線の上の時計の針は午後10時27分を差す。
「……」
はぁ、と無音で今の心境を表して栄養ドリンクの瓶を「ビン」と書いてあるポリバケツに放り捨てた。
一週間机上に置いたままの灰皿はもう溢れかえっている。
散らばったペンをかき集め、原稿の束を無造作に重ねると僕は鍵を手にした。
「さて……」
やっと寝られると思うと気持ちが弾む。
僕がドアに手をかけた時、ノックが響いた。
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