始まりの衝撃

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    自室で途方に暮れる輝。   思考するも纏まらない頭の中に直接声が響いてきた。   『変形が始まった様だね。そう貴女は原初の天使ルシフェル。貴女の魂の記憶を呼び起こしたのは私ーーー人間がいう処の創世神よ。貴女の能力-チカラ-が必要なの!』   なんだ?どこから声が?とキョロキョロする輝。   『私は其処にはいないわ。でも貴女の中にいるの。貴女の記憶を呼び起こした時に私の一部を貴女の中に入れたのよ。だから何時でも私と念じるだけで話せるわよ?』   「なんだって?俺の力が必要?俺の記憶じゃない昔の記憶を無理矢理呼び起こして、何だ?悪魔と闘えってか?ふざけるな!!」     念じる事も忘れ脳内に響く声に憤る輝。 無理もない、満たされてるとは言えないが普通に普通の暮らしをしていた人間が実は天使で女性で悪魔と闘えと言われたって簡単に受け容れられる訳がない。   喩え、既に身体が女性となっていてもだ。   『すまない、、ルシフェル、いや輝。私は創世神でありながら闘いに手を出す事が出来ない存在なんだよ。それが私でさえも抗えない【理】だから、、、自然に目覚める迄待つつもりだったけど、、』   其処で途切れる神の声。   憤りテンパりながらも様子を伺う様に耳を傾けている輝。   『創魔神が、、、悪魔達が貴女の住むエデンに、、、地球に侵攻すると宣言してきたの!他の織天使達は部隊を率いて他の惑星に赴いているの。だから、、、だから貴女を呼び起こさなければならなかったの!』   此処まで聞いて要約落ち着いてきた輝。   悪魔だ神だ天使だと未だ信じられないが現に自分の身体が変わりテレパシーみたいなモノで話をされている状況に嫌でも現実なんだと受け入れるしかないのだ。   ふぅーーーー   大きく深呼吸をして輝が神に問いかける。   「そのルシフェルだかってのが俺だってのは分かった。正直話半分にしか受け入れられないけど俺が普通の人間じゃないってのも分かった。で、具体的に俺は、、俺に何をしろって言うんだ?」  
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