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「えっとぉ………今夜、死にます」
「マジかよ。分かった」
二人の間に少しの静寂が訪れる。
「……………」
「……………」
……?
「えっ?それだけですかぁ!?」
予想していた反応と違かったらしく、悪魔は驚いている。
「それだけも何も、今夜死ぬんだろ?ただそれだけじゃないか」
こうして平然としているが、内心では心中穏やかでは無かった。死ぬ事に躊躇いとかは無い。だって生きているモノは必ずいつかは死ぬんだ。偶々、そう。たまたま死ぬのが今日であっただけなのだ。怖がる必要はアーリマセン。
「それであんたはそんな事を伝えにわざわざ来てくれたのか。有り難うな」
「あぅ、一応そうですけど……怒らないんですか…?」
「じゃ、逆に聞くが怒ってどうなる?サラミだかサラシだかなんだか知らねぇけど、そいつがやってしまった以上、仕方がない。誰にだってミスは有るさ。例えソレが天使であろうが神であろうがな」
悪魔に何を言ってんだろう……。
そんな事より、と言葉を繋げる。
「その天使の泣き面を拝まないとな」
「えっ」
「何、鳩が豆鉄砲くらった様な顔してんだよ」
取り敢えず写メ、写メ。
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