仮2章

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基地に着いてからの予定を考えいると通信の知らせがきた。 『こちらアリスト基地、聞こえるか』 「こちらマグメル派遣部隊カムナ・レイ」 『報告は受けている。私はEUST軍アリスト基地司令クルーソル・ムースだ。本来なら基地に到着後に任務当たってもらうのだがGRFの作戦により戦線が壊滅状態になっている。すまないがこちらの増援部隊と共にそのまま前線へ向かってくれ!』 「……了解しました。」 『頼むぞ!』 そう言って通信は切れた。 どんな無茶ぶりであっても雇い主の意向には逆らえん。 俺はコックピットのパイロットに最前線に向かうよう伝える。 「何を言ってるんですか!このヘリは完全な輸送専用ヘリですよ!あなた方の機体はトレーラーに固定されているのにどうやって出撃するつもりですか!」 「トレーラーごと落とせ!」 「武装は…」 「現地で調達する!」 「私達の任務はあなた方を安全に…」 「いいからやれ!」 「っ!…知りませんからね!」 ヘリの窓よりアリスト基地が見えてから少し違和感を感じていた。高度が全く下がらないのだ。マグメル所属のブラストランナーは移動するとき、ヘリよりも安上がりという理由で大抵は列車を利用する。 そういった事情により、マグメルが所有するヘリは輸送専用(垂直着陸可)となっている。 けどいくらんでも基地が見えてきたのに何のアナウンスも無いのはおかしい。 (何かあったのかな?) 違和感の晴れないあたしはカムナを探しに行った。
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