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カイム「!?……魔物かっ!?」
木々や林が生い茂るその先に、プテテットという魔物の反応を捉える。
なるほど……この魔眼は一種の探知能力にも利用できるようだ。
……これでも俺は、前世で如月一刀流抜刀術の次期師範だったのだ。
魔物と戦うのは勿論、初めてだが、そんじょそこらの一般人よりは戦える。
今、装備しているのはショートソードのため、来の実力は発揮できないが、まあ、武器がないよりはいいだろう。
俺はプテテットの反応がある林から少し距離を取り、鞘に収まっているショートソードをいつでも抜き放てるように構え、魔物の襲撃に備える。
本当は自身のステータスで幾つか気になるものがあったので確めてみたいのだが、今は魔物との戦闘に集中するとしよう。
―――これは生死をかけた戦いなのだから。
ガサガサ…
カイム「―――っ」
プテテット「■■■■■■!!」
そして、林の中から現れたのは、黄色く丸い核を持った液体状のファンタジーものには必ずといっていいほど存在する初級魔物。所謂、スライムだった。
プテテット「■■■!!」
カイム「っ!」
―――ジャキン!!ヒュン!!
襲いかかるプテテットへ向け、鞘からショートソードを抜き放つ。
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