新しい年

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「卒業すれば家出るのにな」 「えっ!そうなの?」 「柚と一緒に暮らしてたりして」 俺は柚を見ながら笑う 「……」 とたんに真っ赤になる柚 「何想像してんだよ?柚」 肩を抱き寄せて顔をのぞき込む 「……もう慎君の意地悪」 プイと横を向く柚が可愛くて 顎をつかんで俺の方へ向かせる 「俺も同じ事考えてるから…」 そうささやいて唇を塞いだ 「…ん…」 潤んだ瞳を閉じて俺の胸に寄りかかる柚 「はやく そうなりたいよ」 柔らかな身体をぎゅっと抱き締めた
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