01∮競争

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この背中についていかなくちゃ 近い未来にきっと 離れ離れになる そんな予感に震えるのは きっと僕だけなんだろう? どんなに嫌な奴だと言われ どんなに負けたくないと言われても 君と同じラインに立ち続けては 同じ未来を見ていたいんだ 君もそうだったらいいのに 気付いたら空回る 空回って 置いていかれる そんな夢を何度も視てきた その度に伝う涙の意味をいつも 考えない振りをしてきたけれど もう認めるしかないんだと笑う 君との時間が “好きだから” いつの間にか追う背中を 遥か遠くに置いてきてしまった 途中で立ち止まれない僕を 君はどんな顔で見ている? どんなに祈り願ってみても どんなに言葉を重ねても 君は僕と同じラインに もう立つことは無いんだと これが嘘だったらいいのに 気付いたら遠くなる どこまでも 遠くなってく 日々が季節が過ぎていくたびに その度に戻せない関係を今日も 諦めるように見逃してきたけど もう認めるしかないんだと笑う 君との時間が “好きだったから” 近付けないまま流転する 時間には限りがあって 君と同じ夕陽を見上げる 時間にはとても限りがあった どこまでも遠くなる 追われずに 遠くなってく 日々を季節を君の腕を掴みたかった その度に描けぬ未来をいつだって 思い出さないようにしてきたけど 競い合った時間が微笑む 君との時間が “愛おしかったから”
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