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── 龍羽
「卵とベーコンでいっスかぁ?」と幻馬が既に買ってアウトプットした食材を見せてくるも 俺は神信仰なので四足は食べない。
「おう、俺ベーコン食わねぇや」
「あそっか、四足食べん言よったっスね。じゃー鶏肉?」
「卵あったらええけど」
「まぁ鶏肉も買うっス」
寝てる横でジュージュー料理を始めても全く起きる気配のない貴嗣。
「いつまで寝るんだ?」
30分後に出来上がった朝食をとりあえず三人で食べ始める。
「お、恵梨子さんの味噌汁いい感じですね」
「そう?」
「丁度いい濃さっスよ」
日が出てしばらく経つので そろそろ身を潜めていたプレイヤーも動き出す頃合いかもしれない。
ささっと朝食を済ませ戦闘準備を整える。
「恵梨子さんAP振り忘れないようにしてくださいね」
「うん、私何を優先した方がいいかな?」
「1にSPEEDで2に魔攻値、3にMPですかね。余ったら防御優先で」
恵梨子にはヒーラー役を担ってもらうので魔力関係を優先してもらう。
「分かったよ」
「よし、後は貴っちにテスティモニアル取らせたらとりあえず全員Class IXだ」
恵梨子の「え?」と幻馬ではない男の「え!?」がハーモ二ーを奏でた後 「幻馬Class IXなん!?」と驚きの表情でガバッと床から飛び起きた。
「そっスよ? 夜明け直後くらいに収穫者と遭遇して勝ちましたぁ」
「二人だったけど思ったより呆気なく勝ったよな?」
「へぃ! 龍羽さんと練習したかいがあったっス」
「マジかよ!」と何やら少々不満そうではあるが 自分の選択の結果だからどうしようも無い。
俺達は一睡もせずに延々と敵を倒し続け 寝ていた二人に結構な経験値とGMをもたらしたのだから 感謝されこそすれ文句を言われる要因は皆無である。
「まぁ収穫者に会う機会はいくらでもあるでしょ」
「まぁそうだろうけど……そういや 収穫者戦に備えて新しい武器買ったじぇ?」
「何買ったの?」
「ディビトンソッシィェボルトスナイパーてClass X最強銃火器やじぇ」
「銃火器か」と呟くように言った後 夜中の練習中に発見したアビリティの情報を教えた。
「──だよ、だから銃火器も悪くないけどそろそろ卒業した方がいんじゃねぇの?」
「アビリティ取るために色んな武器買うわけ? 俺はアタッカー以外する気ないじぇ?」
「じゃアタッカー武器で色々やってみたら? 大杖は新しい魔法覚えられるし、弓は結構便利なアビリティがあるらしいぜ?」
「金が勿体なくね? ……まぁ考えとくじぇ」とあまり乗り気ではないらしい返事。
朝食も終えたし次の目的へと出発しますか。
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