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それと敵味方全員が同Classの収穫者戦は 勝利時に戦闘不能であるか 戦闘に参加していないと判断されない限り 参加者全員テスティモニアルを手に入れる事ができるらしい。
──戦闘に参加していないと判断される条件──
一つ、与ダメが約三割に到達していない。
一つ、戦闘経過時間の約五割の時間ヘイトを奪取できていない。
一つ、仲間の回復や状態異常の治癒を行っていない。
一つ、敵弱体化や仲間強化を行っていない。
この内のどれかを満たしていれば大丈夫だそうだ。
そもそも本来はソロプレイでもない限り 全員で挑戦して 全員で昇格するシステムなのだと教わった。
勿論レイドパーティも例外ではないが 1PT以上になると絶望的な強化が入るらしい。
まぁそんな事は最初に教えろと思うが 勝利してから 更にこちらから聞かないと微塵も教えてくれないのがこのゲーム。
「──から、とりあえず貴っち昇格してきて?」
「えー龍羽ちゃん手伝ってよ。幻馬は手伝ったんやろ?」
「手伝ったというか成り行きというか行きずりというか」
「ひどい! わっちのこと遊びだったなんて!」
「貴様はうるせぇ! 話が進まん!」
「じちょーイヒヒヒヒ」
「幻馬の時は大盾でヘイト取ってやってただけやで?」
「それでもいいじぇ?」
まぁClass Xくらいさっさと終わらせて欲しいから手伝う事にした。
Class IXでないと収穫者の位置が分からないので 幻馬を貴嗣の烏に任せ 貴嗣はドラゴンの前足席を与える。
魔天使とドラゴンと烏で横並びに MAPの端に仲間の青点が表示されるギリギリで飛びながら青紫点を捜索開始。
Class IXの収穫者が居るとされる建造物の周りを飛行しながら MAPを見つめる事約20分。
「おった! 発見スよ!」
「おけー! 先導してくれ!」
大型猛禽類レベルの極彩色の烏が旋回して地上へと向かうのに付いて行く。
上空10mに到達すると 収穫者は他のPTを捕食しようとしている所だった。
「おーら雑魚共ー!まとめて消されるかしっぽ巻いて逃げるか今なら選ばしてやるぞー」
ホワイトドラゴンに跨ったまま地上のプレイヤー五人に喧嘩を売ってみる。
「ぁあ!? 殺れるもんならやってみろよ!」
黒いロングコートなんか着ちゃってアニメキャラにでもなったつもりか?
呪術でも使うんかワレ。
貴嗣とメイド服姿の神魔を降ろして地に降り立つドラゴン。
「お前ら失敗したなぁ? 逃げときゃいいもんを」
「ギャハハハハハこいつちっちゃいドラゴンに跨ってドヤってんぜ!? マジ笑えるんだが!」
その言葉に特に何の感情も抱かず 視界の武器選択からオプスガンナイフのグリップを握ってアウトプットした瞬間 ドラゴンから降りて今し方喋っていた男を瞬殺してみた。
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