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PM9:00
にわかに騒がしくなってきた。
遠くの方へ目を凝らすと、人の塊が雄叫びを上げながら荒れ狂っている様が映った。
秩序のないデモ行進は辺りのものを破壊しながらこちらへと近付いて来る。
良くみると彼らは本当に何も見えてないらしい、集団内でも辺り構わず暴れまくり、人の姿なんてとてもじゃないけど正視出来ないくらいにグロテスクな状態であった。
僕は身の危険を感じて逃げ出した。
そしてどれくらい逃げただろうか、一息ついているとまた別の集団が僕の方へと向かって来た。
休む間も無く逃げ続けるが、道行く先々で同じ様に入り乱れている惨状が僕に襲いかかる。
否、こんな所で死にたくはない。
ここまで生きてきたのだから、最期の時まで呼吸を続けていたい。
ギターを片手に僕は走った。
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