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結論から言うと、僕の家族は全員殺されたらしい。
全く現実味がないのだが、僕の家族はもうこの世界に存在しない。
犯人は祖父母の家の近所に住んでいた引篭り。
動機は実に単純、友人のいない家族にも見捨てられた孤独な彼は皆で楽しそうにワイワイしている僕の家族の様がどうしても許せなかったらしい。
ああ、実に単純明快で同情の余地もない。
彼は僕の家族を殺害した後まもなく警察に取り押さえられたが、それでも喚き散らし暴れる彼に腹を立てた警官が拳銃を発砲、弾は彼の頭をぶち抜き、彼は一瞬で骸と化した。
警官がそんな簡単に発砲するだなんて可笑しな話だが、恐らくその警官が罪に問われる事はないだろう。
それがわかっているから簡単に引き金を引けたのだろう。
因みに電話の相手は祖父母の家の向かいに住んでいるおじさんで、たまたま母親の携帯電話を見つけたので僕に電話をかけたらしい、どうでもいい事だが。
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