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もちろん普通のアクセサリーであれば複数つけることもできるが、
IRDは脳における処理の関係から、『普通の人間ならば』、一つしかつけることができない。
ちなみに僕は左耳についている真っ黒なサークルピアスがそれである。
親父からもらったもので、自分でもかなり気に入ってる。
ちなみにどうして僕が一人暮らしなのかというと、両親が海外に赴任中なのである。
それも仕事の都合上で、世界各国を転々としている。
そうなれば転校ばかりになってしまうので、それを心配した両親が僕を日本に残したのだ。
そんな親父や母さんからは、時々各国のおみやげや、プレゼントのようなものが届くのだが使い道がよくわからないものが多く、正直最近はウンザリしてきているところもある。
そんな親父が日本を出る前に僕に渡してきたのが、この真っ黒なサークルピアスなのである。
と、まあ誰に説明するでもなく
そんなことを考えていたらいつの間にか時計は8:15分を指していた。
「やっべ!遅刻する!」
そう。今日の日付は9月1日なのである。 夏休みが終わり、今日から新学期。
まだまだ暑い日が続いてるが、そんなことを気にして走らなかったら新学期初日から遅刻してしまう。
そうして渓太はまぶしい太陽が照らす外へ、夏服のまま駆け出して行った。
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