ガキ発見で子煩悩

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『彼らの遺言により我は娘らを村に近づけないようにする。良かったらお主も協力してくれないか?』 ふむふむ……状況はわかった。 ここで俺が言うべき言葉はこれだな。 「断る。」 『な、なにっ!?』 「あのなぁ、んなもんユーナやマリーが望めば連れていくのが筋ってもんだろ。そりゃあ俺は実の父親じゃないさ、だが親らしく叱って誉めて笑って泣いて暮らす覚悟はあるさ。だからもしどんな無理難題でもガキ共の為ならやってやるよ。それが例え自分の村に行きたいって願いでも叶えよう。」 『それが、娘らを悲しませようともか?』 「自分で決めたことだ。覚悟くらい決めてるだろうさ。」 しばしバクゥは考える仕草を見せる。 数分ほど考えたバクゥは言う。 『わかった。協力を求めるのは止めよう。』 「………ってことは。」 『うむ。我は我で娘らを彼らの遺言を無下にするようなマネはしたくない……ゆえに、娘らが村に近づいた時、我はあらゆる手を使って遠ざけよう。』 「………それがお前の覚悟か。」 『うむ。お主とは真逆の覚悟だがな。』 「それくらい分かり易いほうがいい。ま、ユーナ達が村に行きたいと言い出さないことを祈っとけ。」 『クハハハ!我相手にこれほど強気な人間は初めて見たわ!お主名前は何という?』 「サイガ・ビー。ただの人間だ。」
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