街から客で子煩悩

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「………パパ。」 「どうしたマリー?」 「………ラウ見なかった?」 「ラウならさっき庭で蝶々追いかけて遊んでたぞ。呼んだら来ると思うぞ。」 一緒に暮らし始めてわかったこと。 マリーは甘えん坊。 親としては甘えられて嬉しい限りなんだが……たまにラウに甘える時があるのは無償に悔しくなる。 1日中ラウにベタベタだった時は何故かラウに意地悪したのを覚えている。 ユーナは天然。 普段はしっかり者で文句ないんだが油断してると特大級の天然をぶちかます。 例えば醤油っぽいなにかをとってもらおうとしたらソースっぽいなにかを取ったり、父親の俺に下着の場所を聞いたり。 あと料理だけが壊滅的にダメだった。 ラウは滅茶苦茶優しい。 よく気遣いができて頼まれたこともいやな顔一つせず喜んでやってくれる。 たださすがは魔物って思う時があって、朝起きたら庭に泥棒だったであろうナニカが庭に散らばってた時はビックリした。 あと頭撫でると喜ぶ。 「義父さん、明日の何時に家出ましょう?」 「9時か10時に家を出よう。だいたい街まで片道1時間だから買い物してたら昼飯にちょっといい時間になるだろ。」 「わかりました。あとでマリーにも私から言っておきます。」 「ん。」
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