街から客で子煩悩

9/46
前へ
/593ページ
次へ
それからも色々買いながら市場を巡って野菜と肉を買っていく。 たまに顔見知りと軽く話す。 「サイガさん?サイガさんじゃないか!」 「ん?肉屋のおっちゃん。」 「サイガさんも今日は買い物かい?」 「まぁな。おっちゃんは仕入れか?」 「いんや。今日は嫁さんに命令されて野菜の買い物さ。嫁さんにはかなわねーなー。」 「かかあ天下だな。俺も将来は敷かれるのかな?」 「はっはっは。まずは恋人探さなきゃな。」 「しばらくはいいや。今はガキ共の世話が大事なんでな。恋愛にうつつを抜かしてる場合じゃないさ。」 「父親の鏡だなー……。ま、将来子供に嫌われたら凹むもんなー……。」 「あぁ……パパ臭いなんて言われてみろ、その日に死ねる。」 「………昨日言われた。」 「……また予定合わして呑みに行こう。愚痴ならいくらでも聞いてやる。」 肉屋のおっちゃんを慰めて大通りをまた歩きだす。 T字路が見えた所で一回ストップ。 「俺この先のギルドに行ってくるからユーナ達は今の内に下着買ってこい。」 「はい、待ち合わせはどうしましょう義父さん?」 「じゃあ各自終わり次第ここにまた集合で。ラウはユーナ達に着いてってくれ、ちゃんと護衛できたらご褒美やるから。」 「ガウッ!」 ラウのいい返事を聞いた所で一時解散。 さて、ギルド登録できるかな……。
/593ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17735人が本棚に入れています
本棚に追加