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顔を抑えながら、ゴロゴロとのた打ち回る。
な、なんだこいつ!? 有り得なくない!? 人間的に有り得なくない!!
どんな腹筋してんだよ!!
そして、ゆっくりと命の危機を感じながら目を開けてみる。
そこには純白のパンツを日光に輝かせて、般若顔で三又の氷の槍を今まさに俺に突き刺そうとしている彼女の姿があった。
え、ズボン上げるよりもそっちが先ですの?
「死ねぇ!!」
「ひぎゃぁぁぁ!!!!」
確かトライデントと呼ばれる形状の槍。 三つに別れた突起物の間と間に首を滑り込ませて、難を逃れる。
「ちょ!! お前!! パンツの一つや二つ見られたぐらいで人を殺害しようとするな!!」
ほぼ首を槍に縫い止められた状態で、声を発する。
その言葉に、彼女は再び顔を紅潮させて槍から手を離しゆっくりとズボンを上げる。
今だぁぁ!! 鈴蘭!! 今がチャンスだぞ!! 大親友のピンチを救うチャンスだぞ!!
俺は、少し離れた所の立ち尽くしている鈴蘭に必死でSOSのアイコンタクトを送る。
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