八鐘牡丹

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「お前は絶対俺の保護者にはなれない。 なぜなら、温度が下降してきたらすぐに油をそそぐからだぁぁ!!」 周囲の木がメキメキと軋む。 さっきよりましては殺意を表に剥き出しにする鈴蘭。 「まてまて、お前のリフォルムが火だとすれば俺のリフォルムは水だ。 いや、消火剤だな。 リフォルムでは、俺には勝てない!!」 保護者として、怒りに燃えている奴を宥める。 自分で言っておいてあれだが、これは宥めるめているのか? 鈴蘭は周囲の木を森林伐採を仕事にする人も真っ青なペースで、俺に飛ばす。 そう、そのまま飛ばすのだ。 全く規格外にも程がある。 しかし、鈴蘭の怒りは俺には全く届かず、同じように30センチほど手前で静止して積み上げられる。 ちょっとした、ログハウスが出来るぞこれ。 ……いくら当たらないと言っても、30センチしか間隔が開いてないのだ。 つまるところ心臓に悪い。 少し気を抜くと、こんな戯れで死にかねない。 ヤバい、王室守護辞めたくなってきた。 周囲に木がなくなったのか、鈴蘭は木を撃ち出す行為を辞めて不機嫌そうに近くにあった切り株に座る。
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