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「なんだ? 森林伐採は終わりか?」
ゆったりと、積み上げられた木に触れリフォルムを発動させる。
途端、積み上げられていた木が細かく振動し始めビデオを逆再生したかのように“撃ち出される前の位置”に戻って行った。
そして、何事も無かったように二人の新王室守護の戦いは清算された。
『全てを零に返すように』
「本当にゲスいなお前の“零のリフォルム”」
「お前が言うな」
鈴蘭は切り株から腰を上げ、俺の元に歩み寄り右手をスッと俺の目の前に差し出す。
「………。」
……なんだこの手は? これから俺の保護者として宜しく頼むって奴か?
なるほど、可愛いくない顔して可愛い奴め!!
俺は鈴蘭の期待に応えるように、差し出された手を握る。
瞬間、握られた手を引かれそのまま空いている手で俺の無防備な腹にボディブローを決める。
「ぐぉぉぉぉぉ!!」
腹を押さえ、その場にうずくまる。
「違げぇよ!! 地図だよ!! なんで握手してんだよてめぇは!!」
「おのれ………」
ここは素直に地図をポケットから取り出し、鈴蘭に渡す。 俺が持っていても事態が好転しない事は確かだからな。
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