ウェイド

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男は何かを言いかけてすぐに口を閉ざした 色々と話せない事情もあるのか、俺との会話もあまり話したくないという様子だった。 (ウェイド)「あ…すまない、何か言いたくなければ別に何も聞かないさ」 「すまない、呼び止めてしまって」 (???)「…いや、俺は【比奈木 悠】。ハーバイドで人を探している」 (ウェイド)「人を…?」 (悠)「あんたこの街出身の人間か?」 (ウェイド)「いや ここじゃないが、その人ってのはどんな奴なんだ? もしかしたら他の街で見かけたことのある奴かもしれないし」 (悠)「…額に十字架†のようなタトゥ-を仕込まれていて、黒いサングラスにスーツを着ている男だ。どこかで見かけなかったか?」 (ウェイド)「額に十字架のタトゥ-…か。それだけ特徴が目立つ奴ならすぐに見かけてもおかしくはないんだが…」 (悠)「…そうか、すまない」 悠はそれだけ聞くとくるっと前を向きそのまま去っていった。 (ウェイド)「もし見かけたら知らせてやるよ」 (足がピタッと止まる) (悠)「……。だとしても決して深入りはするな、奴は“俺よりも危険だ”。あんたが関わることじゃない」 (ウェイド)「え? 危険‥て…?」 (悠)「……。」 悠はそれだけ言うと今度こそ立ち去った。 (ウェイド)「‥‥‥」
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