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「この、バカーーーーーーーーー!!!!!!!!!」
たぶん電気エネルギーに変換すれば原子力発電なんていらなくなるんじゃないかって思えるくらいの『説教』という名の雷が、部屋全体を揺らしつつオレの頭の上に落ちてきた。
頭の上に落ちてきたのは別に相手の背が高いわけではなく―むしろオレより低いんだが―オレが正座、いや土下座をさせられていて、相手はオレを見下ろして怒鳴っているからだ。
オレは少し目線を上げる。
そこには黒いローブに黒いとんがり帽子、まさしく『魔女』といった服装のオレより1つ下の少女がいた。
この少女の名は「リーサ・メイデン」。
本人は日本風に「梨沙(りさ)」と名乗っている。
なんというか、その……オレの『御主人様』だ。
夕陽を吸収したような色の髪は腰に届くほど伸びているが、不思議なことに枝毛の一つなく整っている。
とんがり帽子は束ねられたその髪の上にちょこんと乗せられている。
どうやって手入れしているのか、枝毛に悩む妹に教えてやってほしい。
サファイアブルーの眼はいつもは静かに――今は怒りに――燃え、大きな目に彩りを添えている。
対照に唇はルビーのような、イチゴのような色で、でもそのかわいい口元から出るのは罵詈雑言。
スレンダーという言葉を体現したかのようなスタイルで、胸が少し小さいのも逆にプラスかもしれない。
いや、言ったら死ぬけど。 なにせその細い身体から出る暴力は泣く子も黙るほどだからな。
まぁその怒りがあるからこそ、たまに見せる笑顔を引き立たせるというかなんというか。
「いや、あの、アレは、私を、その、庇って……」
オズオズといった感じで言うのは霧沙 麗美(きりさ れみ)さんである。
肩より少し長い栗色の髪はサラサラで、寝癖で少し跳ねたりしているときもかわいさを感じる。
服の上に着ている黒いローブの上からでもはっきり胸の部分に膨らみが見えるのは、間違いなく彼女の胸が『巨乳』と呼ばれる域に入ってるからだ。
あどけなさの残る顔にシャンパンゴールドの瞳が輝き、見るもの全てをとろけさせる笑顔と桜色でぷるぷるの唇は、天使なんか目じゃない。
その上、抱き心地のよさそうなふっくらとした体型に仕草がとにかくかわいいときた。
その言葉はオレを全然弁解出来ていないがもうイイや。
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