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「……というのが2時間前のことだったな。」
「誰に話しているのですか魔王様。」
急に誰もいない空間に話しかけた魔王アレンの心配をする暗黒騎士、主に魔王の頭を……。
「いやだから『魔王のイメージアップ大作戦』のことだよ。」
「先ほどの内容では初めての人にはただの悪巧みにしか聞こえませんよ。」
魔王に気付かれないようにため息をはく暗黒騎士。
まぁバレたところでこの魔王は悪党ではなく特に正義に燃えているような暑苦しい……もとい正義の味方ではなく、いわゆるそこらのコンビニに行っているような若者のような人である。
「その作戦の1つが隣の島の姫を誘拐する事ですか?」
「だって俺が城に行くと必ず槍だの剣だの持った王直属の戦士……だっけ? そいつらが殺気に満ちた目で見るんだもん、それじゃあゆっくり話も出来ないし何より怖いじゃん!」
「魔界最強の魔王様の台詞には聞こえませんね。」
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