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「涼介」
何と無く心地の良い声が、俺の耳を通る。
「あ…龍」
「また。呼び出し。何?俺は伝言係かよ……」
面倒臭そうに、俺の前の机に座る、龍。
好き。
どうしたら、その様な感情が出てくるのだろう。顔が好みだから?それとも、只、欲を満たしたいから?
……意味が解らない。
「わかった…ごめんね。ありがと。龍」
「ったく……」
解る訳がない。
好き。と、告白してくる人達は皆、余所余所しかったり、隔てがましかったり。
距離があって……
一緒にいても、楽しくない。逆に、息が詰まりそうになる。
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