XI

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「……じゃあ、涼介も女の子の事、好きになるんだ?」 うわ。 龍の奴、絶対今楽しんでんだろ。 顔がもう楽しそうだもん。 「べっつに…。そういう訳じゃ無い、けど。 今のところ興味ないだけ」 まずここ男子校だし、ほんとに出会い無いし。 龍は他校の奴から告白されるけど、俺は……… 恥ずかしながら、女の子からの告白なんて、数少ない。 確か、小学生の時に…… 「それと同じだかんな。涼介だって一応男だぞ?それでも別に女には興味ない、俺もそれと同じ」 俺が無駄な記憶を蘇らせていた時。 龍はすべてをサラッと綺麗にまとめてしまった。 わかったか。とでも言うように、得意のドヤ顔を見せつけられる。 「……何か良く解んないけど、…ありがとね!龍」 「っ、//」 おう。と小さく返事をするとそっぽを向き、寒い廊下を歩く龍に、俺も付いていく。 ぐちゃぐちゃだった視界が、はっきりと。 曲がり、歪んでいた廊下は、真っ直ぐに見えた。
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