デジタルワールドの異変

2/8
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/66ページ
【デジタルワールド・ファイル島 ムゲンマウンテン】 「…ここも変わっちゃったな…」 一面に広がる荒野、高山であるその場所の崖から辺りを見渡す少年が1人… “十神 タクト”中学二年生。 身長は145前後と多少低く、青いハイネックのトレーナーとハーフパンツ、首から丸いゴーグルをさげているのが特徴だ。 そして 「タクト…、ぼくらの世界、どうなっちゃうのかな…」 その隣でポツリと弱気に呟かれた声 それは、このデジタルワールドにのみ生息する生物 デジモンモンスター。通称“デジモン”と呼ばれる存在の一種であり 少年、十神タクトの“パートナーデジモン”でもある。 そんな彼の名は“ドルモン” デジモンには進化世代と言うものがあり 幼年期 成長期 成熟期 完全体 究極体 と、大まかに5つに区切られている。 このドルモンは、その中の成長期と呼ばれる世代であり 身体の色は青紫で、鼻の周りや手足の先は白くなっている。 額の赤いインタフェースとリスを思わせる大きな尻尾が特徴で、人を背中に乗せて不自然にならない体形になっている。 ドルモン「ぼく、なんだか怖いよタクト…」 タクト「まーたドルモンはそんな弱気になって…。 大丈夫だって、なんせこの俺がパートナーなんだぜ?」 タクトは自分よりも多少小さいドルモンの頭を撫でつつ、そんな風に声をかけた。 ドルモン「でも…」 しかし、ドルモンは不安げに顔を上げ、その場所から黒く覆われた空を見上げる。 続けてタクトも タクト「……まぁ、確かに変わっちまったな……」 空を見上げ、ぽつりと呟いた。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!