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桜の木はまだ色鮮やかな桃色に染まり時折吹くそよ風に花弁を散らしている
そんな桜の木々を見渡せる渡り廊下を歩く小柄な少年は背筋を伸ばしていて歩く姿は凄く優美で誰もが見惚れそうだが回りに人はいない
それに少年は着ているパーカーのフードを深く被っていて顔がよく見えないでいる
少年は渡り廊下を渡りきり階段を上りもう一階もう一階と上り最上階であろう階の一番奥の部屋の扉をコンコンと叩く、
「どうぞ」
中からは何処か気だるそうな男性の声
少年は返事を返すこともなくガチャとドアノブを握りとを開けると部屋の中には中央に置かれた大きなテーブルを囲むように同じ服を着た少年たちが座っており彼等は少年の方に視線を送ると次々に声をだす
「…誰?」
「ここは関係者以外は立ち入り禁止なんだけど」
「なんでフードかぶってんの?」
きょとんとしているものも居れば見たこともない『仲間』に疑問を持つもの、睨み付けるものもいた、だが少年は損なことはお構いなしに開けっ放しだった扉を閉める
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