あの日の涙と、笑顔と

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 私は彼が好きだ。  彼と別れて半年以上になる。 嫌いになったんじゃない。  昼間の仕事をする私と、夜の仕事をする彼。  実家で暮らす私は彼と時間を合わせるのに苦労していた。  私の仕事終わりの時間や恋人達が盛り上がる数々のイベントに彼は店にいた。  彼に会いたい私は店に行くしかなくて…彼目当ての女性客によく嫉妬した。 彼に愛されたくて…… 彼の全てが欲しくて…… 苦しいばかりだった。  恋人らしい思い出は数少なくて……解っていたけど、解っていたから我が儘で困らせたくなくて、辛くて……限界だった。  そんな私に彼は、困った様に笑って、いつでも来いよと言うだけだった。
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