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Rside ガタン 自分の部屋に入った。 お母さんはまだ帰ってきてないから、それまで部屋にいようかなって思った。 感情の無かった僕が初めて『泣く』という感情が出てきた。 でもあれはただ体が勝手に反応しただけで、僕の意思ではない。 それにそんな感情だけなんて中島くんに嫌な印象与えちゃうよね。 笑わなきゃ。 笑顔出さなきゃ。 楽しいって顔に出さなきゃ。 僕は鏡を出して笑顔の練習をした。 「に...にー」 口角を上げて、必死に頑張った。 僕にとって『笑う』って事はそんな簡単なことではないのだ。 そういえば、高校に入ったばっかのころ、こそこそと言われたことがある。 『あいつは笑えばかわいいのに』 笑わないなんて僕しかいないから、僕かなってすぐに思った。 やっぱり笑わないと。 母『涼ーただいま』 お母さんの声が聞こえたから、すぐに下へ向かった。
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