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ご覧の通りナイトは、
バンパイアの家系に生まれながら、
普段の性格は地味でおとなしい子に育ちました。
けれども、バンパイアとしての才能は
他の一族の人より群を抜いていました。
そのせいか、育ての親みたいな存在の
爺やに期待され、
幼い頃から毎日バンパイアの素晴らしさを
聞かされていました。
でも、ナイトはまったく興味がなく、
いつもうんざりしていました。
「・・・・ごちそうさまでした」
ナイトが朝食を食べ終えると爺やは
すぐ懐中時計を取出し
「ナイト様、もう学園に行くお時間です・・・」
そう言うとナイトにかばんと
日焼け止めクリームを渡し、
車を取りに行きました。
ナイトが山奥の森の館の玄関から出ると、
爽やかな風が彼を包みました。
「あ゛~なんて良い朝なんだろう。
今日は何か良い事がある気がする」
一応、説明しますが、
バンパイアは日光が苦手と言いますが,
ナイトの場合は
ただ日に焼けると肌が赤くなって
ヒリヒリと痛くなる体質なので
日焼け止めクリームを塗ってるだけ・・・
他にも、ニンニクも嫌いじゃないし、
十字架も見ても着けても
別に何の影響もありませんでした。
「ナイト様・・・お待たせしました」
気が付くと、
爺やが車の後部座席を開けて待っていました。
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