異世界へのきっかけ

4/7
前へ
/23ページ
次へ
手に息を吹きかけて温めている間に、アイツのものと思わしき足音がどんどん近づいてきている。 そして 「玲奈ぁっっっ!こんなところにいたの!? …心配したんだよ、携帯に電話してもでないし」 携帯を見て見ると、確かにたくさんの不在着信が来ていた。けど、 「違う…違う! 私は、アンタに心配してもらう為に家出したんじゃない!」 そう、不在着信は確かにたくさん来ていた。蓮からは。 けど、私が一番欲しかった人からは一件も来ていない。 …これじゃあ、意味がないんだ。 「あぁっ!全身びしょ濡れじゃないか…とりあえず、  家に帰ろう?」 そう言って此奴は私を抱き上げて立たそうとした。が、 「っ!!」 私はそれを無意識に避けていた。
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加