異世界へのきっかけ

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身支度を整えた私は、できるだけ音をたてないように家を出た。 行くあてはないので、ぶらぶらと街を歩く。 ふと、足を止めた。 目の前には、幼いころ同級生達が遊んでいた公園。 そのころ私は小学校受験に追われていて、家のベランダから見える公園で遊ぶ同級生を羨ましく思ってたっけ。 ポツ ポツ 頬に冷たい滴(しずく)があたった。 空を見上げると、雨が降ってきていた。 しかもどんどん勢いを増してきている。 仕方がないので、公園にあるドーム状の遊具の中へ避難した。
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