後編

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「ところで、ノルマ達成の暁には、派手な祝賀会をやろうと思ってるんだ。もちろん君もQGは卒業だ。普通の人間に戻れるし、これ以上、人を殺さなくてもいいんだよ。そしてめでたく晴美君と結婚する。そのための祝賀会だ」 「そんな……慣れて来れば簡単なものですよ。祝賀会なんて……。僕は晴美ちゃんとデートさえ出来ればそれでいいんです」  ここまで成績が上がってくると、恭史郎としても自分の成績にのぼせ上がって来るころだ。今まで百人斬りを達成したメンバーはいないし、まさかここまで殺せるとは恭史郎自身も思っていなかったのである。 「ところで、君のノルマも来週中には達成できると思うんだ」 「はあ……」 「そこで、念願の初デートの予定は、晴美君に決めてもらおうと思っている」 会長はそう言って晴美に視線を送ると、晴美はスケジュール表と思われる怪しげなノートに笑顔でペンを走らせていた。フンフンと鼻歌などを歌いながら文末にハートマークを書いた晴美は、恭史郎が横に立っているのに気がついて、 「恭ちゃん! 見てみて、初デートの場所を決めたの!」
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