後編

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 と言ってはしゃいでいる。――そのあどけなさは、数十人の命を奪った恐ろしい殺し屋の顔ではなかった。一体どんな顔をして殺しているのか想像もできないほど、可愛らしい女の子である。人は見かけによらず、と言うが……。  恭史郎がノートを覗いてみると、 「……遊園地?」 「そうなの。QGにはお世話になってるから、会の慰安旅行も兼ねてみんなで行こうと思ってるの。どう、名案でしょう!」  てっきり二人だけのデートが楽しめると思っていた恭史郎は、その提案に少しだけガッカリした。しかし、それ以上に恭史郎を悩ませる大事なことがあるのだ。 「晴美君の提案はすばらしい! 私も会員のために何かしようと考えていたところなんだよ」  会長は素直に喜んでいる。 「私ね、恭史郎さんとジェットコースターに乗りたいの。スピードも高さも日本一っていうのが出来たんだって、あの遊園地に」  ほら来た! 恭史郎が恐れていた事はこれなのだ!。 「恭ちゃん! 一緒に乗ってくれるわよね」 「も、もちろん……ふふっ……」  
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