第零章

3/9
前へ
/73ページ
次へ
優希は突如としてその行方を眩ました。 そしてその数週間後、山谷家も姿を消した。 優希が姿を消した理由は分からない。 その前日に遊ぶ約束もしていた。 なのに、優希は消えた。 誘拐だろうか? それなら犯人はただじゃ済まさない。 優希に怪我でもさせたら、生きていることを後悔させた後に刑務所だ。 その四肢をズタズタに─ 「さ、櫻…?覚醒の予兆…?」 「……すまない。ボーッとしてた」 「珍しい。私の前でそんな無防備なことをするとは…」 本当にそうだ。 「…どうりで櫻の財布取ってもバレないわけ…がないですよね、って痛い痛い痛いっ!?」 明智にしばらくアイアンクローをして、その日は帰路についた。 「土日は明智の市街地探索だったな。…疲れそうだ」
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加