揺らぐ

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ゆっくりと顔を上げると……… そこには、心配そうに私を見る 松倉が居た。 思わず「松倉」と泣きそうな声で言ってしまいそうに… 「須山さん…どうしたの?」 松倉はしゃがんだ。 「足を挫いたみたいで…痛くて…」 そう言うと松倉は私の足を見ながら 「分かった…」 えっ、 松倉は、私に背を向け 「どうぞ。乗って家まで送るよ。」 ドキンッ… 松倉… やっぱり……優しい……… 顔が赤くなる。 「あ、いいです。待ち合わせなんで…」 松倉はその体勢のまま 「中山さんと……」言った。 その言葉に胸が軋む。
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