ラナ王国 (麗しの貴族編)

3/37
4401人が本棚に入れています
本棚に追加
/2482ページ
特に、貴族区間に住む人の数は僅かに1万人。 1万人といえば多い様に思えるかも知れないが、この都の総人口から考えたら凡そ2千人に1人という少なさである。 勿論B階級以上の者が全てこの都にいる訳ではないが、それでも、ほぼこれが全て。 つまりB階級以上の人間はラナ王国の総人口から考えると、凡そ2万人に1人しかいないという事だ。 正に圧倒的な少なさ、その反面で恐ろしいまでの権力を有しているという事になる。 更に、貴族区間の中でもA階級となれば、僅か100人にも満たない。 だからこそ、例外はあるものの、この国ではA階級以上の人間は、総じて王族と呼ばれた。 因みに世襲制度ではない為、次期国王になれるのもA階級からのみである。 更にA階級王族の中でも特に高いクラスを持つ人間、具体的には階級が《A・80》以上の者を皇族と云い、これはもう、現在では僅か5人しかいなかった。 皇族は国王の側近中の側近であり、内政を担当する文官の1人を除けば、残り4人は圧倒的な力の持ち主ばかりである。 昔は6人いたのだが、うち1人の皇族が国を裏切りメナス王国についた。 この皇族こそ、当時の筆頭武官であったアラン・クリードである。
/2482ページ

最初のコメントを投稿しよう!