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そして話は、再びラスベル達が首都へと向かって歩き始めた三ヶ月前に遡る。
ラナ王国歴250年12月。
首都ランカスターの貴族区間に住み、華やかな衣装を纏う若者達がいた。
彼等の殆どが皆、両親を王族に持つ人間達。
其々が親の威光もあって高い階級を有している、所謂エリート集団である。
親の力に因って、その集団の中でも多少の階級の差はあるが、彼等は自らを「特別な存在」として認識していた。
下等な人間達とは違う、後にこの国の要職に就くことを約束された未来ある身。
そして、このエリート集団を自警団として機能させ、日々首都の監視を行う様にした彼等のリーダー。
このエリート集団を組織した男の名を、ミハエルと言った。
総勢凡そ20名くらいからなる、都の自警団「ジャスティス」のリーダーである。
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