ラナ王国 (麗しの貴族編)

5/37
4401人が本棚に入れています
本棚に追加
/2482ページ
そして話は、再びラスベル達が首都へと向かって歩き始めた三ヶ月前に遡る。 ラナ王国歴250年12月。 首都ランカスターの貴族区間に住み、華やかな衣装を纏う若者達がいた。 彼等の殆どが皆、両親を王族に持つ人間達。 其々が親の威光もあって高い階級を有している、所謂エリート集団である。 親の力に因って、その集団の中でも多少の階級の差はあるが、彼等は自らを「特別な存在」として認識していた。 下等な人間達とは違う、後にこの国の要職に就くことを約束された未来ある身。 そして、このエリート集団を自警団として機能させ、日々首都の監視を行う様にした彼等のリーダー。 このエリート集団を組織した男の名を、ミハエルと言った。 総勢凡そ20名くらいからなる、都の自警団「ジャスティス」のリーダーである。
/2482ページ

最初のコメントを投稿しよう!