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「あ、あはは、と、所でティナ、君まで一体どうしたのさ?」
話題を変える為に、ラスベルは粋なり現れたティナに話を振った。
「あ、えっ?あ、あはは、散歩してたら、二人の姿が見えたから何をしてるのかな~って?」
ラスベルに話し掛けられたティナは、少しだけ慌てた様子で、そう答えた。
そんな彼女の話を、胡散臭い目でフェルは見ている。
「……どうだか。本当の事を言ったらどうだ?」
「ほ、本当の事って何よ!」
その言葉にカチーンと来たのか、またティナはフェルに噛み付いた。
「だから本当の事!ったく素直じゃないんだから……もっと女の子らしければ可愛いのによ」
「な、何ですってぇ!」
再びいがみ合う二人に、間に挟まれたラスベルは苦笑いだ。
「まぁまぁ、僕らが何をしていたかだったよね?そうだ!ティナも聞いてよ!フェルが凄い情報を持ってきたんだよ!」
ラスベルは思い出した様に、彼女の手を自然に取って話を始める。
「あっ…!う、うん……」
ティナは、少し顔を赤らめながら彼の話を聞き始める。
(……全くバレバレだっちゅうのに、ラスベルも超・鈍感なのが玉に瑕だよな)
そんな二人の様子を、フェルは呆れた様に腕組みしながら眺めていた。
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