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「…雫さん、帰ってください。私には無理です」
「だからって私だけでも無理よ!お願い、美琴ちゃん助けて~!」
「………」
――雫さんは、幼い頃に両親を無くして祖父の謙三さんの元で育ったらしい。
謙三さんもゴーストカウンセラーで、元々は謙三さんに指導してもらっていたらしい。
高校2年生の時に亡くなり、途方に暮れていた所をカウンセラー仲間であった私の父が代わりに指導して、四年前に私と一緒にゴーストカウンセラーになった。
だけど……
「…雫さんだって、プロなんですから自分で解決してください」
「そんな!助けてよ、美琴ちゃん」
「……とりあえず今日は帰ってください。あの子、かなでちゃんは今日のところは預かってますから。明日も仕事有るんですよね?」
「……分かったわ。今日のところはお願いするわ。でも、諦めないからね!」
「……はぁ」
美琴はため息を吐きながらリビングへと向かった。
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