エピソード3~前編~

5/20
前へ
/26ページ
次へ
「…雫さん、帰ってください。私には無理です」 「だからって私だけでも無理よ!お願い、美琴ちゃん助けて~!」 「………」 ――雫さんは、幼い頃に両親を無くして祖父の謙三さんの元で育ったらしい。 謙三さんもゴーストカウンセラーで、元々は謙三さんに指導してもらっていたらしい。 高校2年生の時に亡くなり、途方に暮れていた所をカウンセラー仲間であった私の父が代わりに指導して、四年前に私と一緒にゴーストカウンセラーになった。 だけど…… 「…雫さんだって、プロなんですから自分で解決してください」 「そんな!助けてよ、美琴ちゃん」 「……とりあえず今日は帰ってください。あの子、かなでちゃんは今日のところは預かってますから。明日も仕事有るんですよね?」 「……分かったわ。今日のところはお願いするわ。でも、諦めないからね!」 「……はぁ」 美琴はため息を吐きながらリビングへと向かった。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加