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「雫さん、大丈夫かな?」
雫を見送った(追い出した)後、歩が静かに呟いた。
「……さぁ。でも、今まで少なからずカウンセリングしてきたんだから自信持てば良いのに」
「まぁ、性格は人それぞれだしね。――はい、かなでちゃん。次は何して遊ぶ?」
「おえかきしたい!!」
そう言うと、歩はかなでとまた遊び始めた。
「……あぁ、制服かなり濡れてる。鞄の中は大丈夫そうだけど、明日までに乾くかな……」
美琴がため息を吐きながら制服と鞄を干していると、それを見ていたかなでが大きな声で言った。
「おにいちゃんとおなじだ!」
かなでの発言に美琴は聞き返した。
「゙おにいちゃん゙?同じ鞄を持ってるの?」
「うん!おにいちゃんもおねいちゃんとおなじ、ぴかぴかのかばんだよ!」
かなではそう言うと、また絵を書き始めた。
「……美琴?」
「――これは、雫さんと協力しなくちゃいけないかも」
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