エピソード3~前編~

7/20
前へ
/26ページ
次へ
「――じゃあ、『花風学園』の生徒なの?」 朝早く雫が美琴の家に行くと、昨日の話を聞かされた。 「たぶん、新入生の誰かだと思います」 「なんで分かるの?」 歩が聞くと美琴は説明した。 「゙ぴかぴが…つまり、新しい鞄ってこと。それにこの鞄は指定だし、この鞄を持ってるのは中等部か高等部だけ」 「つまり、中等部か高等部にお兄さんがいるって事ね」 雫に言われ美琴は頷いた。 「…まぁ、今回は手伝いますよ。その代わり、この子の家族構成、特に名字を調べて下さい」 「ありがとう!そっちは任せてね。2人で調べるから」 雫の言葉を聞いて、歩が聞いてみた。 「そう言えば、パートナーさんはどうしてます?」 「…昨日帰りが遅くて心配させちゃったわ。まぁ、『美琴ちゃんに相談に行ってた』って言ったら安心してくれたけどね」 美琴は腕時計を見ると、8時過ぎになっていた。 「雫さん、今8時ですけどお店大丈夫ですか?」 「ホント!?じゃあ、そろそろ私行くね。何か分かったら連絡するね」 そう言うと、かなでを連れて歩いていった。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加